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『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』 話し手・山中伸弥 聞き手・緑慎也 ::: 2013.12.02 Monday

JUGEMテーマ:読書感想文

 iPS細胞ノーベル賞を受賞し、一躍時の人となった山中伸弥氏

 細胞の初期化というとんでもないアイディアを実現してしまう研究者は、いったいどのような人なのだろう。風貌もなんだか精悍であるし、人としてとても興味があります。自分は鍼灸師というまったくノーベル賞とは縁がないし、研究なんて言うものも経験がない。しかし医療の端くれの人間として、ツボというものを解明するのに何かヒントはないかと思って手にしてみました。

 本書を読んで思ったことは、山中伸弥氏は、自分の好きなことをやっていたら、いつの間にか“ここ”にいた、ということ。学閥の厳しい研究者の中にあって、自分のやりたい研究を進める場所を確保とするのはたいへんなことだったろうと思います。寝食を惜しんで研究に没頭したようなので、そのご苦労は並大抵ではなかったろうと察します。
 しかし、結果としては大きな挫折をしたような感じもなく、振り返ってみればするするっと今の場所にいるんだなぁという感じがしました。苦労はたくさんあったにもかかわらず、その苦労を苦労と感じさせないところがすごい人だなぁと思いました。研究対象が細胞という最も基本的なところ、そしてその中でも幹細胞という最も生命原理にかかわるところだけに、何か人智には及びがつかない大きな力がはたらいていたのかと思ってしまいます。でも、その大きな力というのは決してスピリチュアルな意味から作動されるものではなく、学問という厳しく地道な積み重ねによるもので発動されるものだろうと、本書を読んで思いました。

 本書は、iPS細胞について、簡単に知るためにも良いものかもしれません。

 しかし、もう少し突っ込んで聴いてみてほしいかったなぁと思わなくもあり。
タイトルには“人生とiPS細胞について聞いてみた”とあるのですが、さすがに本書のページ数で人生とiPS細胞の両方をまとめるのはかなり乱暴ではないかと思いました。人生とiPS細胞の両方を載せようとしたために、どちらも中途半端になってしまった感じがします。そういう意味で読めばサラッとしていて星三つで良いと思うのですが、物足りないという点で星二つというところでしょうか。ここをスタートにiPS細胞についてさらに突っ込んで知りたい、そんな一冊として読んでみるのはいかがでしょうか。



夢を実現する発想法 生命の未来を変えた男 山中伸弥・ips細胞革命 iPS細胞の世界-未来を拓く最先端生命科学- (B&Tブックス) iPS細胞―夢の再生医療を実現する (ニュートンムック Newton別冊)
 
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『食欲の科学』 櫻井武著 ::: 2013.11.18 Monday

JUGEMテーマ:読書感想文

 人間には3大欲求というものがあるという。

 それは睡眠欲、性欲、そして食欲。
 どれを欠いても人間は生活を営んでいくこともできないけれど、中でも食欲は日々の活動のエネルギー源ですから、とても重要です。仕事をするにしても、勉強をするにしても、スポーツをするにしても、食事から栄養を摂らないと活動ができません。東洋医学でも、「医食同源」「薬食同源」という言葉が示しますように、食欲を重視しています。私の師匠なども、よく講義の中で、「とにかく病態の回復に脾胃の回復は欠かせない。治療終了後に患者さんの食欲が出るようにしてあげることが大事だ!」と話をしてくれていました。東洋医学では、脾胃という消化機能を重視するのですが、これは即ち食欲でもあるわけです。

 本書は、食欲の中でも、食欲が脳の中でどうやって起きているのか、どういった制御がなされているかに重点を置いたもの。そして脳の中で生じた食欲が、いかに行動に結びつくのか、ということを探求したものです。以前ですと、摂食中枢と満腹中枢の拮抗関係で説明されることが多かった食欲ですが、現在はレプチンをはじめとする神経ペプチドやニューロンなどによって、想像していた以上に精密に制御されていることがわかってきたということで、本書は食欲の解明の歴史から解説がはじまり、それを踏まえた上で現在の見解を分りやすく解説しています。ドーパミン作動性ニューロンや視床下部の話などはとても興味深いものがあり、普段の中でも応用が利く内容だと思います。第7章にある「食欲に関する日常の疑問」では、日頃感じている食欲の疑問に答えており、これもまた具体的でわかりやすいです。最後の章にある「食欲の制御は可能か?」は、現実的に食欲をコントロールするのは、まだまだ難しそうだという感じが伝わってきます。

 本書はとてもわかりやすい書き方をしていますが、専門用語が多数出てきますので、一般の方が手にして読むには少々難しいと思います。医療関係者や、食欲をどうしたら制御できるかを探求している人に向いていると思います。

 
食欲の科学 (ブルーバックス) 睡眠の科学―なぜ眠るのかなぜ目覚めるのか (ブルーバックス) 過食にさようなら-止まらない食欲をコントロール なぜ食欲は起こる? 人はなぜ太る?やせる・太るを科学する
 
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『リンパの科学』 加藤征治著 講談社ブルーバックス ::: 2013.11.04 Monday

JUGEMテーマ:オススメの本

 私たちは普通に「リンパ腺が腫れた」と言ったりしますが、しかしどれだけリンパのことを知っているのでしょうか?代替療法やマッサージなどの分野でも、リンパマッサージ、リンパドレナージュなど、リンパの名前が付くものは多いようです。血液と同じように体中に巡っているリンパは、一体何をしているのでしょうか?本書は、何となく知っているけれど実はあまり知っていないリンパについて、一から順番に解説したもの。

 最初にリンパがどういうものか概要で示し、その次にリンパ発見の歴史が書かれています。この中で私の興味を惹いたのが、東洋医学とリンパの関係性。東洋医学ではリンパをどのように捉えていたかというお話しは、鍼灸師の私にとってはとても興味深いものがありました。個人的な見解で恐縮ではありますが、私個人は三焦経という経絡はリンパ系だと考えて臨床をしており、その辺りをもう少し深く、つながりがはっきりするように考察したいと考えています。そういった意味でも、解剖学のような形態学からすると無視されがちな東洋医学が扱われているのはとても有り難いものです。
さらに続く章では現在分っている範囲でのリンパに関する知見が記されており、これらもよりよい鍼灸、信頼できる鍼灸の方向性を考えるうえで欠くことができないものだと思います。
そして、リンパの解剖学的な所見を解説したあとには、リンパ浮腫やリンパと免疫、リンパとがんといった臨床的なお話しも解説されています。

 ブルーバックスという小さな新書ではありますが、リンパに関する情報がふんだんに盛り込まれている好著です。
一般の方にとっても、自分の身体のことを知るためのヒントが多いかと思います。

 専門職の強い本なので、多少難しいところもあるかもしれませんが、かなりかみ砕いてあるので、読みやすいです。是非読んでみてください。


     

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『免疫療法に近づくな』  近藤誠著 亜紀書房 ::: 2013.10.21 Monday

JUGEMテーマ:読書感想文

本屋さんに行くと、「免疫力を上げよう!」という類いの本をたくさん見ることが出来ます。レシピ本のコーナーや、家庭の医学のコーナー、なかにはビジネス書のコーナーなどにも見ることが出来ます。何となくではありますが、“免疫力を強めておくと何かいいことがあるらしい”、少なくとも“免疫力を上げておいて悪いことはないだろう”という暗黙の了解が一般的にはあります。しかし本書はその真逆に近いタイトルであります。著者の近藤誠氏の名前を見れば、あの『患者よ、がんと闘うな』で有名になった方と思い浮かべる方も多いと思いますが、『患者よ、がんと闘うな』というタイトルもまた、当時がんと闘うことだけが美談とされていた時代においては逆説的な意味を持ちました。

鍼灸も免疫を上げるというのが一つの治療機序の根拠にもなっているので、何かヒントになるかと思って手にしてみた次第。

まず著者の近藤誠氏が本書を著した根底には、免疫療法と呼ばれるものでビジネス展開をする輩に対して物申すという姿勢が貫かれています。わらにもすがる思いでいるがん患者に対して、治るのか治らないのか分らないような治療を施して高額な料金を請求する治療者は、私自身も断固として反対です。私のような代替療法に含まれる鍼灸師の中にも、根拠のない理論でがんの治療をしている人々がいますが、どうもそういった人々とは付き合うことができません。心身ともに弱りきっている患者を、悪い治療者から守るという意味で本書は好感が持てます。
次に内容ですが、本書は、免疫力の仕組みについての話と言うより(免疫力の簡単な説明はありますが)は、免疫療法でがんを治癒できるか、もしくは免疫療法でがんを一時的にでも寛解することができるのか、についてのお話し。さらにここで論じている免疫療法は、丸山ワクチン、インターフェロン、インターロイキン2、LAK療法といった本格的なもの。鍼灸や爪もみ療法などはちょっとだけ出てきますが、基本的にはそもそも論外という感じです。ここで論じられている本格的な免疫療法がどうして効かないかという話を辿っていくと、”そもそも免疫はがん細胞を破壊するのか?”というところに行き着きます。そしてその辺りのの根本的なところに話を進めていくと、いくつかの矛盾が出てきてしまう、そういった一つ一つの検証をしています。
以前私は立花隆氏が担当したNHKのがん特集(のちに本にもなったもの)を観たのですが、その中で、あろうことか、がんを死滅させると思われていた免疫細胞が、全く逆にがん細胞の増殖や転移の手助けをしていたという映像が出ていました。私はそれを観て、そもそも免疫力でがんを退治するなんて無理なことだったんだ・・・と思った次第ですが、近藤氏のこの見解はそれを裏付けるものなのでしょうか。

近藤誠氏の現在の基本姿勢は、がんには抗がん剤は無用。むしろ手を加えずに飼い慣らしていくことをよしとしているように思います。そしてものによっては自然退縮する可能性もある、というもの。その主張に基づいて、自然退縮の可能性を言及し、自らの症例を本書の最初の方に挙げていますが、その症例の最期は不明と言うことで、私の印象では少し歯切れが悪い気もします。
また、本書のサブタイトルに“長生きするなら「免疫力」より「抵抗力」”とありますが、では免疫力でのがん治療が無理であるとするならば、その「抵抗力」が一体何なのか、どのようにすれば強くできるのかというところに本書を読む期待が膨らむのですが、具体的な方法はありません。

人の弱みにつけ込んで、免疫療法をビジネスにしている人々を撲滅するためには良い本だと思いますが、それに変わる何か新しい見解や光が見出せるわけではなく、免疫療法否定の根拠を知るためだけにこの本を読むのは、一般の方には困難かもしれません。私のような鍼灸師は、とかく「免疫力を強くして・・・」と言いがちになりますので、自分への戒めのためにも読む価値はあるかもしれません。ということで、☆は3ないしは2くらいと言ったところでしょうか。
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『子どもの気持ちがわかる本 こころの安心の貯金通帳』 家森百合子著 ::: 2013.10.07 Monday

評価:
家森 百合子
クリエイツかもがわ
¥ 2,100
(2013-04-08)

JUGEMテーマ:育児

この本を読んで、不覚にも涙がこぼれてしまいました。

長年幼稚園の先生をされていた患者様に、「小児鍼を受けにいらしている親御さんに、子育てのアドバイスをしたいのですが、何かお薦めの本はありますか?」と尋ねたところ、この本を紹介していただきました。

どんな内容だろうと少し読んでみたところ、とっても胸が熱くなるようなお話しや言葉がありました。自分自身の経験と重ね合わせて考えてみても、思い当たる節がたくさんあり、大人の自分自身も癒やされていく内容でした。特に、著者がお薦めする「こころの安心貯金通帳」という捉え方は、子供の行動や言動を理解するためにとてもシンプルです。
また、大人にとってもこれは自分の行動を見つめ直すきっかけになると思います。例えば、実業家でもあった吉本伊信による「内観法」というのがありますが、吉本氏は自らも実業家として企業を経営していただけあって、内観法の説明にはよく貸借対照表の譬えを用いたそうで、これも一つのこころの貯金通帳と通底する自分の見直しと言っていいかもしれません。

人はとかくしてもらったプラスのことよりも、してもらわなかったマイナスのことをいつまでも根に持って強調しすぎる傾向にあります。また、裏切られたり、意地悪されたマイナスのことを何倍にも強調して記憶しがちなところがあります。しかし冷静に考えてみると、けっこうプラスのこともたくさんしてもらい、経験しているはずなのです。そしてこうしたプラスの経験を積み重ねていくことによって、多くのマイナスからダメージを受けてしまった心がプラスに転換されていく、そのためには“こころの貯金通帳”というイメージを導入しておくことは精神面にとってとてもいいことなのではないかと思います。

トラウマや、コンプレックスのない人はほぼ世の中にはいないでしょう。そういったトラウマやコンプレックスが、新しい創造のための起爆剤になることも多いので、マイナスなことを否定する必要はないと思います。しかし新しい創造へつなげようとするずっと以前に、それらのマイナスのことで自分の可能性や自分の人生をも否定するというのは何とも悲しいことだと思います。

この本を読んでいて、自分が母にしてもらったことをいくつか思い出しました。その度に胸が熱くなり、その度にちょっとこころの雪解けが進んだように感じました。そういった意味で、私はこの本を読んで涙をぽろぽろ流してしまったのでしょう。

子育てにいっぱいいっぱいになっている方には、是非とも一読していただきたい内容です。

そして、私のようにまだまだ真の意味でこころの自律が出来ていない大人にとっても、大きな響きがある一冊です。

 
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『医学常識はウソだらけ 分子生物学が明かす「生命の法則」』 三石巌著 ::: 2013.09.30 Monday

JUGEMテーマ:本の紹介

鍼灸を生業にするものにとって、患者さんへの食養生のアドバイスはとても重要となります。しかしこれがなかなか難しいというのが正直なところです。それは、食、食事法に関する本はあまた多数出版されており、時にブームになったりして私たちを混乱させるからです。また、そもそも私たちの身体には体質という個性がありますから、その個性に合う合わないというところもありますので、全くのウソとも言えないところが難しい・・・。患者さんに情報を提供する前に、まずは自分自身が納得して受けいれることができるものを押さえておきたい、というところです。

私自身の食養生は、私は古くから伝わる『黄帝内経』を初めとする古医書にヒントを得ながら施術をするタイプなので、それに則ったアドバイスを基本としています。五行という東洋医学独自の理論を基にしながら構築していくわけですが、あくまでこれは基本であって、ここから応用をしていかなくてはいけません。古医書が書かれた時代と比較して、今は新しい食品も多いし、少し迷信めいたものが書かれているものもありますので、そのあたりを足したり引いたりしながら本当に有効なものを引き出していかなくてはいけません。

とかく東洋医学というと、徹底した西洋医学のアンチと思っている方も多く、何でもかんでも西洋医学を否定するように思われていることも多いようです。実際に鍼灸師のなかには、食事に関して言えば、闇雲な玄米信仰者や、頑迷な肉食否定派もいたりします。巷にはそのような偏った食養生の本も多く、読んでみるとあまり根拠がはっきりしないところもあり、かつはなはだ迷惑なのは、それがあたかも正統な東洋医学に基づいているかのような印象を与えているところもあったりと、公平な視点がないものも見受けられます。これ以上は愚痴になるのでここではお話ししませんが、一体何が本当なのか、どこまでが正しい知識なのか、特に食事は毎日の身体を作る基礎なので、根拠ははっきりして欲しいところであります。私自身は、そういった一方的な押しつけがましい者にならないようにしています。やはりそこは東洋医学には足りない視点を西洋医学や現代栄養学で補う必要もあると思っているからであります。

ということで前置きが長くなってしまいましたが、本書は、医学常識をちょっと疑ってみてみようというお話しです。私たちが普段信じている身体に関する常識は、実はそれほど正しくなかったりする、というお話しです。
今までの常識を覆すために、身体のしくみや病機の成り立ちなどを軽く説明し、そこに現代栄養学の知識を当てはめて解決していくというもので、著者はこの学問を「分子栄養学」と命名し、自らも実践し、96歳という長寿を全うした方。しかも亡くなる直前までスキーをし、しかもこの本は95歳の時に著したというのだから、これはかなり説得力があるのではないでしょうか。
私が読んだところでは、いくつか間違っているところもありますが、これは間違っていると言うよりも、当時はまだ詳細が分らなかったものが、ようやくわかったというもので、著者の落ち度ではないでしょう。そもそも医学はまだまだ未開なことが多く、常に発展途上の世界であり、医学の常識はあくまで“その時点での常識”にすぎませんから、常にアップデートをしていかなくてはいけません。そういう意味では、いずれこの本も常識から外れていくのかもしれませんが、現在のところはまだまだ有効であり、私たちの常識のいくつかは本書の記述を基に訂正していかなくてはいけないのではないでしょうか。

しかし、著者が提唱する養生を実践するためには、著者が開発したサプリメントを摂る必要があるようで、本書はその宣伝なのか?と思ってしまうところがちょっと残念なので☆は3つに留まらせていただきました。また、上述したように筆者は既に故人であり、今後この内容がアップデートされないであろうことを考えると、読者としては、内容の鮮度が落ちていくところに注意が必要かと思います。

 
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『アトピー性皮膚炎はなぜ治らなかったのか』 木村和弘著 トロント ::: 2013.07.01 Monday

JUGEMテーマ:アトピー性皮膚炎


 以前、 『本当は必ず治るアレルギー・アトピー (マイコミ新書) という本を読んだのですが、その本の骨子が、この冒頭の本の著者が勤めている伊勢原協同病院の治療体系です。

 伊勢原協同病院がアトピー性皮膚炎に対して行っている治療方法は、標準治療を基にしながら、臨床経験を積み重ねて改良したもの。本書を読むと、その内容はいたってシンプルで、誰もができるもの。アトピー性皮膚炎というと、難治なイメージがあったり、ステロイドは怖いという印象があり、西洋医学では対処ができないのではないかと思っている方も多いかもしれません。しかし本書は、標準治療の応用と言うことで、決して難治であると脅すこともなく、正しく治せば治るものと断言してくれるところが心強いです。

 鍼灸師は、とかく自分の立場をニッチなものに限定しまいがちなところがあります。例えば西洋医学に常に反対するとか、極端な自然療法や、偏った食事制限などに魅力を覚えるなど、冷静に考えれば誰が見たって胡散臭いものに飛びついたりもします。これが自分の範囲の中でなら良いのですが、えてしてこういったものを患者さんにも押しつけがちです。しかしそれは患者さんの不利益になりますし、西洋医学へのヒステリックなアンチでしかありません。

 東洋医学や鍼灸の良さを多くの方に理解してもらい、その効果によって豊かな人生を享受してもらうようにするのが、私たちの仕事だと思います。そのためには、身体の原理原則を理解しておく必要があります。その原理原則は、西洋医学とか、東洋医学とかという違いではなく、まずは人間という身体の理解が必要となります。特に、西洋医学で難治と思われる癌やアトピー性皮膚炎などは、原理原則を理解し、それでいて東洋医学では何ができるかという守備範囲を確認しなくてはいけないと思います。
 本書では、代替療法を含めたアトピービジネスへの批判が語られています。これは、ともするとそういったあこぎなビジネスの一端をになっているかもしれないという、鍼灸師への戒めでもあると思います。

 アトピー性皮膚炎がどういった病態であるのか、まずはしっかり基本的なところを勉強するためにも、本書は鍼灸師にとっては読んでおいて損はないと思います。一般の方にとっても、ステロイド外用薬への偏見を取り除くにはよい内容だと思いますので、一読してみてはいかがでしょうか。また、「東洋医学」「鍼灸」「代替療法」と言った言葉でたくみに宣伝してビジネス展開いるものが多くありますが、そのようなものから身を守るためにも本書は眼を開かせてくれると思います。


 
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『妊婦は太っちゃいけないの?』 高島系子著 新潮社 ::: 2013.06.17 Monday

JUGEMテーマ:妊娠と産婦人科

  東洋医学や鍼灸と相性がいい分野に、妊婦さんの健康管理があります。妊娠初期から安定期、臨月まで、鍼灸はとても効果を発揮します。もちろん病院での定期検診はしていただいた上でのおはなしですが、たとえば逆子やつわりなどは、病院では対処方法があまりなく、困っている方も多いと思いますが、こういったものは東洋医学・鍼灸の得意分野でもあります。また妊娠中は薬を飲むことができませんが、気をつけていても風邪をひいてしまうこともあり、そういったときは鍼灸で身体の抵抗力をつけることによって治すことも可能です。

 東洋医学の古い書物には、様々な病気が並んでいますが、小児と婦人科はその筆頭に記されており、これは古来より婦人のことをとても大切にしてきた歴史があり、中でも産婦人科の記述も豊富にありますので、いかに生命をつないでいくことが尊いことであったかを物語っております。こういうったところからも、東洋医学や鍼灸が妊婦さんにとても優しいものであり、お役に立てるものだということが分かるかと思います。

 本書は、妊婦さんが抱く疑問を中心に、妊婦さんの視点で身体の変化やその対処法などについて書かれたものです。内容は東洋医学をベースにしていますので、より実践的ではないかと思います。妊娠とその身体の変化に戸惑いや怖さはつきものですが、必要以上に畏れることはなく、身体の変化に耳を傾けながら生活していけば大丈夫、もし何かあれば東洋医学という智慧も利用することができる、というのが本書のテーマです。著者は一般のライターですが、専門家の話を聞きながらまとめていますので、内容に偏りがあまりないところがおすすめです。

 正直鍼灸師としては、この本もやはり漢方薬有利な印象で書かれているのが残念な印象です。この本に限らず、どうしても漢方薬の処方の方が専門的な印象を持たれるのか、東洋医学のもう一つの大きな軸である鍼灸は一ランク下に見られてしまうことがありますが、鍼灸の効用は漢方薬にないものもたくさんあります。そのあたりも今後取り入れてほしいなと思います。




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『親と子の食物アレルギー』 伊藤節子著 講談社現代新書 ::: 2013.05.27 Monday

JUGEMテーマ:健康

 
 
 小児鍼をしておりますと、様々な症状を伺います。中でも深刻なのは皮膚症状ではないでしょうか。風邪や鼻水などは、身体の免疫力を高めるようにしてあげるように、お子さんが持っている自己治癒力の手助けをしてあげればいいのですが、皮膚症状は改善までに時間もかかりますし、単純に免疫力高めればいいというものではなく、適切な指導が必要となります。

 一番重要なのは、皮膚症状を悪化させない生活環境を整えることだと思います。皮膚はしたから少しずつ成長していき、やがて古い皮膚は垢となってはがれていき、下から上がってきた皮膚が表に出てきます。このサイクルを元に戻してあげること、このサイクルを邪魔しないように、かき壊しが極力起きないようにしてあげることが大切になります。

 皮膚の状態を悪くするもので、最近多いのが食物アレルギーです。卵、牛乳、小麦といったごくありふれた食材によってアレルギーを起し、アトピーのような湿疹を起していくことがあります。これは主に子供の腸内環境がまだまだ未成熟であるために起きるのですが、適切な指導をしないままでは治る機会を失うばかりか、喘息や他のアレルギーを引き起こすこともあり、より厄介なものになってしまいます。
 本書は、そういった悲劇を起さないための指針を示したものです。著者は日本小児アレルギー学会の理事などを勤める医師で、食物アレルギーに対する基準の作成にも携わった方です。丁寧に一つ一つ順を追って解説していますので、食物アレルギーの基礎知識として一読しておくことをお勧めします。少々同じことの繰り返しなところがありますが、そのあたりは著者が特に強調したいところなのだと思います。

 著者が何度も繰り返す、“小児に起きる食物アレルギーは必ず治る”という言葉は、袋小路に入ってしまった親御さんにとっては、とても大きな支えとなるに違いありません。


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『人はなぜ眠れないのか』 岡田 尊司著 ::: 2013.04.15 Monday

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 著者の岡田尊司氏の本は、これまで何冊か読んだことがあります。いずれも新書ですが、どの内容も、著者が想定する結論に向かってぐいぐい推し進めていくようなものでした。その推し進め方に対してときに強引と感じながらも、結論が明快なため、読んでいくうちにだんだんと著者のペースにはまっていく構成になっていました。私がこれまで読んだ数冊は、それはそれなりに内容に説得力があると感じたのですが、本書はそういう明快さがなかったように感じました。

 それはなぜだろうか?と考えてみると、今回のこの本に関しては、著者自身の“想定”が未熟ではないだろうかと思うのです。著者が集めたであろう睡りに関する資料の中から、著者が考えている結論に結びつくようなエピソードなりが少なかったのではないだろうか?と思うのです。
 また、著者が本書の中で伝えたかったことは、「睡眠負債」といういわゆる寝不足状態のことだと思うのですが、いつもならこういうキーワードに対しては、ぐいぐいと書き進めていくところを、そういったスピード感があまりないために、どうもそのあたりの結論の出し方も曖昧になってしまったような気がするのです。

 私は鍼灸師として患者様から睡眠に関する障害のお話しを多数聞きます。そしてそれを改善対象として鍼灸の施術をしていきます。そこで今回は、睡眠についてもう少しちゃんと基礎知識を得ておこうと思って本書を手にしました。しかし正直その期待は外れてしまいました。施術者が読んでも中途半端、そして睡眠障害を持った人が読んでも、おそらく中途半端な見解しか見出せないと感じます。

 もう少し内容を深く掘り下げたものを読んでみたいというのが感想です。


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