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『最強伝説 黒沢』 福本伸行著 ::: 2013.12.23 Monday

JUGEMテーマ:読書感想文

 あるときたまたまアメトークを見ていたら、その日は漫画家・福本伸行氏をリスペクトする回でありました。独特な絵柄で、気にはなる漫画家でしたが、たまに定食屋さんに置いてある雑誌をチラ見をする程度でした。しかしこの回のアメトークを見て、俄然読みたくなりました。しかし私が読みたくなったのは、福本氏の代表作である『カイジ』ではなく、『最強伝説黒沢』というもの。

 日本の漫画の始まりは鳥獣戯画だということを、小学校の社会の授業で知りました。鳥獣戯画の成立には諸説あるようで、複数の絵師が平安時代末から鎌倉時代初期にかけて画き綴ったもののようです。以来時代を重ね、手塚治虫の出現により漫画というものが一大文化として拡大した日本ではありますが、この間どれだけの主人公が漫画に登場したことでしょうか。日本だけではなく、外国のものを含めてどれだけの数の漫画が存在しているのか分りませんが、そんな膨大な中にあって、未だかつて四〇代の冴えないおっさんが主人公であったことがあるでしょうか?しかもその主人公の職業は中小企業の工事現場の監督。結婚できない四〇代のおっさん、顔も失礼ながらかっこいいとは言えない厳つい男。そんな男が主人公だなんて言ったら、誰が読むだろうか、この漫画は?

 『最強伝説黒沢』の最初は、日韓のワールドカップからはじまります。初めての日本でのワールドカップ開催、キャプテン宮本恒靖氏をはじめとする選手の躍動はまだまだ記憶に新しい。あの当時、私はまだサッカーというものの奥深さを全く知りませんでしたが、にわかサッカーファンとして同じように盛り上がっていました。まさに、この漫画のこの始まりと同じように・・・。そして同じように、私のこころの中でも何かもやもやしたものが沸き上がっていたのでした。それは言葉では上手く表現できなかったのですが、この『最強伝説黒沢』の冒頭が、まさにそのもやもやなのです。そしてそのもやもやを払拭すべく、今の自分を省みるにつけ、どこかやるせなく、どこかすっきりとせず、どこか野暮ったくも焦りのようなものを感じてしまう。あのもやもやの原因は、自分の中にある屈折した心の闇なのではないでしょうか。

 しかし人間(いや、人間と一般論で語るのではなく、“私”と呼ぶべきであろう)とは愚かなもので、のど元が過ぎればそのもやもやもいつしか忘れてしまいます。そしてまた変りもしない日常が繰り返される・・・それが人生というものだとどこかでクールに流してしまう・・・。

 でも、それではダメなのだ・・・。

 自分を変えなくてはいけないのだ・・・。

 サッカー選手のように、大きな非日常はこの先も自分の人生の中にはないだろう。

 しかし・・・しかしだ。

 小さな日常の中にあっても、“私”が輝ける瞬間はあるはずなのだ。

 そのために大切になるのが「矜持(きょうじ)」なのだ。
 誰にも傷つけられない、自分の中の矜持。それをしっかりと確認しておくことが大事なのではないだろうか。

 『最強伝説黒沢』の物語は滑稽です。そしてもの悲しく、救いようがありません。

 しかし少しずつ見つけていく自分という存在。
 ここは絶対に外せないという、自分自身の矜持。

 小さなことではあるけれど、その小さな日常の積み重ねこそが大きな力になると感じられる物語です。
 救いようのないと思った主人公が、最後は大きな愛に救われます。そして黒沢の物語を共有した自分の心の中にも、救い出したい自分の矜持が見つかるような気がしました。



銀と金 1 (highstone comic) 賭博黙示録カイジ 1 (highstone comic) 人生を逆転する名言集 カイジ「命より重い! 」お金の話

 
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『人生で本当に大切なこと』 王貞治・岡田武史著 幻冬舎新書 ::: 2013.12.16 Monday

JUGEMテーマ:読書感想文

 私が子供の頃と言えば、遊びと言えば野球であった。サッカーという選択肢は皆無であった。そして野球と言えばジャイアンツかタイガース、その頃は阪急ブレーブスも全盛期だったので、ときどきブレーブスファンもいるような、そしてそれぞれ好きな選手のマネをするというのが通例だった。山田久志 対 王貞治という日本シリーズでしか観られないカードが、少年野球の間ではしょっちゅうあった。私などももちろん一本足打法をやってみたりしたものです。
 やはり王貞治というのはすごかったですよね。私なんぞは、ホームラン王の「王」とは、あまりに王貞治がホームランを打つためにそういう賞が出来たのかと思っていたくらいでした。ストイックな姿、誰もやっていない一本足打法、すべてがプロフェッショナルでした。

 岡田武史氏は、二度もサッカー日本代表の監督をしています。しかしどちらも緊急リリーフ。日本初のワールドカップ出場、自国開催以外での初ベスト16など、リリーフとは思えない結果を出してきた方。ある面では野球よりもファンやマスコミからの風あたりの強いサッカーの環境の中で、毅然と自分の姿勢を守り抜く姿勢は多くの方の共感を得てきました。

 本書は、日本球界の至宝である王貞治氏と、日本サッカー界を代表する指導者の岡田武史氏の対談集。

 フォントのサイズは大きく、テーマもシンプル。副題に「壁にぶつかっている君たちへ」とあるように、中高生向けに書かれた本であります。
 王貞治氏は、特に現役時代のことを中心に振り返っておりますが、失敗の中から成功の種を見つける姿勢、そしてとにかく粘り強くやるという心持ちを繰り返し述べております。

 これだけ時代の流れが速くなると、とかく世間は結果を早く求めがちになります。即席で出来ること、すぐに成果が出ることを求められ、それに応えられないと問答無用に切られたりするところがあります。しかし時間をかけてようやく結果が出ることの方が多いので、自ずとそういったものは社会から排除されます。そしてその時代の流れの中で生活していると、いつしか自分もその一人になって、すぐに諦めてしまう傾向になってしまったりもします。

 私のような鍼灸師という仕事は、芽が出るまでに時間がかかります。鍼灸師の免許を取るために3年間学校に通いますが、それですぐに仕事になるわけではなく、下積みやさらなる勉強をして築き上げていかなくてはいけません。その過程はとても苦しいものがあります。収入も少ないですし、少ない中で高い本を買って勉強をしたり、講習に出かけたりもしますので、切なくなることもしばしばです。そしてこういった努力をしながらも、なかなかすぐに進歩をするわけではないのですから。もし私がその頃に、結果をすぐに求めていたら今の自分はいなったと思います。

本書の対象は中高生であることは間違いないでしょう。特にスポーツをされている方にはいいかもしれません。しかし、私のようにかつて王選手に憧れていたかつての少年にとっても、今一度奮起を促すためには親しみがあっていいと思います。時間を取られずサラッと読めまるのもおすすめです。



野球にときめいて―王貞治、半生を語る 世界のBIG1 王貞治メモリアルDVD 勝負哲学 岡田武史というリーダー (ベスト新書)


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『「天才」の育て方』 五嶋節著 講談社現代新書 ::: 2013.12.09 Monday

JUGEMテーマ:読書感想文

 本屋さんでこの本に目が留まった。別に「天才」を育てたいと思ったわけではなく、「天才」になろうと思ったわけでもなく、ただ漠然と。書棚の本を手に取ると、帯に五嶋みどり氏と五嶋龍氏の二人の写真が掲げられており、この著者が二人の母親であることがすぐに分った。ぱらっとめくると、講談社現代新書にしては字が大きい。失礼な言い方になるけれど、特に参考になりそうもないので一度は書棚に戻しました。しかし何か気になって、結局購入することにあいなりました。

 自分は音楽というものを習ったことがありません。ましてやヴァイオリンなんてものは触ったこともありません。中学の時、クラスメイトが「今日、おれヴァイオリンのお稽古があるから早く帰るんだ」なんて言っており、すごいお坊ちゃんなんだなぁと思ったことを思い出すくらい、自分とはかけ離れた世界。そしてさらにその自分とはかけ離れた世界のさらにもっともっと遠くの世界で活躍しているお二人のヴァイオリニスト。いやはやいったいどういった人たちなのだろう、そんな下世話な興味の方が強かったのかもしれません。

 本書を読んですぐに、タイトルと内容にかなりの温度差があることが分りました。タイトルで『「天才」の育て方』といいながら、「どこが天才やねん」という逆のことが書かれているのですから(笑)そしてさらに「アホンダラ神童!」「くそったれ天才!」とまくし立てているのですから、おいおい、いったい何なんだと思うのも当然です(笑)編集者の方から投げかけられたタイトルに対して、著者の五嶋節氏はおおいに抵抗したようです。しかし、"子どもはみんな「天才」”という信条から、その抵抗もなくなっていったのでしょうか。

 本書のタイトルからすると、天才を育てるためにどれだけのことをしたのか、何をしたのかという具体的なことが書いてあるように思うのですが、本書はそういったことは一切ありません。どういう心持ちで子どもと向き合ってきたのか、どういった気遣いで以て子どもと接してきたのか、そういった心情の在り方を中心に書かれています。しかしその心情の在り方も、いわゆる心理学のようなものや、計算されたようなものではなく、もっと根源的な母親としての本能の部分や情熱のようなものを赤裸々に語っています。あちこちと話が飛んだり、話にまとまりがなかったり、何だかもうぶぅわっと語り出したような勢いを感じます。
 世界的なヴァイオリニストの母親というと、どこか穏やかで、どこか上品で・・・具体的に戦略的に子育てをしてきたのでは・・・なんて思ったりもしていたのですが、全くの真逆のようで、それがとても親しみが湧きました。結局のところ、子育てに正解はなく、壁にぶつかっては跳ね返され、そしてまたそれを乗り越えようと奮闘し、右往左往しながら子どもも親も成長していく、そうやって自分の中での真実をつかみ出していくのではないかと感じます。

 本書は、決して天才を育てるための本ではないと思います。著者もそれを否定しています。それよりももっと大事なもの、もっと大切なものを見つけること、それが最も大切であると言うことを逆説的に、そしてがむしゃらに語っています。どこどこの塾に通わせるとか、どういった学校に進学させたらいいとか、何を食べさせたらいいとか、そういったテクニック的なことは一切ありませんので、そういったことを知りたい方は、別の本を探されるといいと思います。

 痛快、子育て奮闘記といった面持ちで読むといいかと思います。

追伸
 さる真似教育論は参考になりました。何処かの誰かが、「型ができるようになってから型破りをすればいい」と言っていましたが、まさにそれは真実であると思います。


  五嶋みどり-アニヴァーサリー・アルバム リサイタル 愛に生きる 才能は生まれつきではない (講談社現代新書 86) 千住家の教育白書 (新潮文庫)

 
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『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』 話し手・山中伸弥 聞き手・緑慎也 ::: 2013.12.02 Monday

JUGEMテーマ:読書感想文

 iPS細胞ノーベル賞を受賞し、一躍時の人となった山中伸弥氏

 細胞の初期化というとんでもないアイディアを実現してしまう研究者は、いったいどのような人なのだろう。風貌もなんだか精悍であるし、人としてとても興味があります。自分は鍼灸師というまったくノーベル賞とは縁がないし、研究なんて言うものも経験がない。しかし医療の端くれの人間として、ツボというものを解明するのに何かヒントはないかと思って手にしてみました。

 本書を読んで思ったことは、山中伸弥氏は、自分の好きなことをやっていたら、いつの間にか“ここ”にいた、ということ。学閥の厳しい研究者の中にあって、自分のやりたい研究を進める場所を確保とするのはたいへんなことだったろうと思います。寝食を惜しんで研究に没頭したようなので、そのご苦労は並大抵ではなかったろうと察します。
 しかし、結果としては大きな挫折をしたような感じもなく、振り返ってみればするするっと今の場所にいるんだなぁという感じがしました。苦労はたくさんあったにもかかわらず、その苦労を苦労と感じさせないところがすごい人だなぁと思いました。研究対象が細胞という最も基本的なところ、そしてその中でも幹細胞という最も生命原理にかかわるところだけに、何か人智には及びがつかない大きな力がはたらいていたのかと思ってしまいます。でも、その大きな力というのは決してスピリチュアルな意味から作動されるものではなく、学問という厳しく地道な積み重ねによるもので発動されるものだろうと、本書を読んで思いました。

 本書は、iPS細胞について、簡単に知るためにも良いものかもしれません。

 しかし、もう少し突っ込んで聴いてみてほしいかったなぁと思わなくもあり。
タイトルには“人生とiPS細胞について聞いてみた”とあるのですが、さすがに本書のページ数で人生とiPS細胞の両方をまとめるのはかなり乱暴ではないかと思いました。人生とiPS細胞の両方を載せようとしたために、どちらも中途半端になってしまった感じがします。そういう意味で読めばサラッとしていて星三つで良いと思うのですが、物足りないという点で星二つというところでしょうか。ここをスタートにiPS細胞についてさらに突っ込んで知りたい、そんな一冊として読んでみるのはいかがでしょうか。



夢を実現する発想法 生命の未来を変えた男 山中伸弥・ips細胞革命 iPS細胞の世界-未来を拓く最先端生命科学- (B&Tブックス) iPS細胞―夢の再生医療を実現する (ニュートンムック Newton別冊)
 
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『鉄が地球温暖化を防ぐ』 畠山重篤著 文藝春秋 ::: 2013.11.25 Monday

評価:
畠山 重篤
文藝春秋
¥ 1,300
(2008-06-27)

JUGEMテーマ:読書感想文

 ここ何年か、これまでの観測記録を塗り替える気象が発生することが多いように思います。様々な原因があるとは思うのですが、その一つとして外せないのが地球温暖化です。その地球温暖化も、実際に何が原因で起きているのかは分らないことが多いようで、ある人はそれは嘘だから何も省エネをする必要はないという人もいます。原因はそれぞれかもしれませんが、実際に温暖化になっているのは紛れもない事実でありますので、何か出来ることはやっておいた方がいいのではないかとも思うのですが、どのようなものでしょう。

 本書は、鉄と海の関係をまとめたものです。そしてその鉄と海の関係を良好にしていくことで、地球規模での温暖化対策になるというのが考え方の骨子です。
 著者はもともと高校卒業後に、柿やホタテの養殖に従事してきた海の人。その海の人が注目したのが、意外にも森。その後「森は海の恋人」を合言葉に、気仙沼湾に注ぐ大川上流の室根山への植林運動をしている。その植林活動によって、森はもちろんのこと、その河口に広がる海もまた復活するということを実践し、各地でその実践を講演したりしているそうです。

 こうした著者がしてきた実践は、どのような根拠があり、なにゆえに海を救うのか・・・。手探りでやってきた実践の大本にあった根拠が、「鉄」であった。この裏付けを、現在四日市大学の教授である松永勝彦教授に指導を得ながら行う・・・。こうした実践と裏付けの繰り返しをしながら、鉄が地球の温暖化を阻止するという確信を得ていく・・・。

 本書の構成は、最初の数章が鉄を取りまく理論的な背景。そして鉄と人体の関係など、理論的な内容が多いです。そして後半はその実践例と、鉄鉱床への旅の記録といったものです。私は鍼灸師として身体のことを診る人間ですので、2章にある「地球生命をはぐくんだ鉄」はとても興味深く読みました。あわよくば、この辺りはもう少し拡げて書いてもらうと嬉しかったかもしれません。
 「鉄」はふだん普通に意識せず使っている材料です。その鉄がこれほどまで生命の誕生に大切であり、そして地球の存在にとっても不可欠であるかと言うことが、本書を通して理解することが出来ます。また、地球温暖化の防止のためにどれだけのことが出来るのか、鉄に関する新しい試みのタネもあり、読んでいて未来を感じる内容となっています。


森は海の恋人 (文春文庫)  重金属のはなし - 鉄、水銀、レアメタル (中公新書) 牡蠣礼讃 (文春新書) 銃・病原菌・鉄 上巻
 
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