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『原初生命体としての人間 野口体操の理論』 野口三千三著 岩波現代文庫 ::: 2013.01.07 Monday

JUGEMテーマ:オススメの本

 私は2000年にはり師・きゅう師免許を取得し、以来伝統鍼灸を中心に研鑽を重ねています。その過程は紆余曲折、試行錯誤の連続で、今も日々その深化と進化を求めて臨床に当たっております。

 何事にも共通することはあるもので、一つの道を究めた方のお話は特に傾聴に値するものが多いように思います。私もそういった普遍的な価値のようなものを東洋医学・鍼灸の中に見出していきたいと思っており、幅広いジャンルの本をできるだけ読むようにはしています。しかし限られた時間の中でのことなので、分野が限られてしまうのは致し方ないとして。

 そういった中で、最近私が思うのは、東洋医学・鍼灸を施術するものは、学問・技術・感覚の三つのバランスが大切だと言うことです。これは意識、無意識、行動と言い換えてもいいのかなと思いますが、いずれにせよ、机上の学問だけでは実際の患者様に接することができませんし、技術だけでも身体の見立てができませんし、感覚が良くても、その感覚が何を意味しているのか理解できていないと、その場限りになってしまいます。
 私はどちらかというと学問が優先してしまうタイプです。すぐに文献に頼りたくなりますし、そこに答えがあると探してしまう癖があります。もちろんこれによって貴重な一文に出会ったり、大切な文献を見出すこともあります。しかしそれだけでは行き詰まることがあり、実際の臨床につなげることが難しいこともあります。こういうときに、鍼という技術があると、頭での理解が指先の技術へと結びついていきます。そしてその技術によって得た確信のようなものが、感覚にフィードバックされていき、「あ、あの文献に書いてあったことは、こういったことなんだ」と腑に落ちることがあります。

 こういった学問・技術・感覚の三つのリンクは、人それぞれの得手・不得手によって変わってくると思いますので、それぞれのやり方で学んでいくことで良いのではと思います。しかしそれにしても私は学問が先に立ちすぎてしまい、感覚を磨くことがおろそかになってしまいます。猫などを観察していますと、本当に自分は感覚が弱いんだなぁと思ったりします。

 本書『原初生命体としての人間』は、身体と心の関係を、著者自身の体験を通して語ったものです。著者の野口三千三氏は、東京藝術大学の教授として、野口体操という独特な手法で身体と心を教えられていた方です。残念ながら故人でありますので、著書以外ではもう野口氏に会うことはできないのですが、もし存命であったら、門を叩いてみたい・・・そんな気持ちにさせてくれる方です。
 私自身はあまり身体を動かさない方なので、身体の感覚がとても弱いと思うのですが、そういった私の弱い部分を、まずは私の得意な頭の方から変えてくれる一冊となりました。少し理論的なお話しが続く本書ですが、意識・無意識・感覚のバランスが崩れそうになっている方にお薦めです。生命っていったい何なんだろう、そんな根本的な感覚の端緒を見た気がします。



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『明日もいっしょにおきようね 捨て猫、でかおのはなし』 ::: 2012.12.31 Monday

JUGEMテーマ:絵本紹介

 患者様に一冊の絵本をいただきました。それがこの『明日もいっしょにおきようね 捨て猫、でかおのはなし』です。

 源保堂鍼灸院の裏に、母猫が仔猫4匹を連れてきたのが2010年の春でした。それまで犬派であり、猫なんぞ飼おうと思ったことのない私にとって、これは青天の霹靂。全くもってどうしたらいいのか分からない状況でした。世の中に突然放り出された4匹の仔猫が、か細い声でミャァミャァと啼く姿を呆然とみているだけで、何をどうしたらいいものかさっぱり分かりませんでした。とりあえず猫好きの患者さんに対策を教えてもらい、ボランティアさんへの連絡をあたふたしたことを今でも思い出すことがあります。そしてボランティアさんからノラ猫の現状を聞いたり、里親募集のビラを作ったり、ご飯をあげているうちに、だんだんと猫への愛着を感じるようになりました。そしてその翌年も同じ母猫が3匹の仔猫を産み、再び源保堂鍼灸院の裏に連れてきて、いよいよ私とノラ猫の生活も定着してきたように思います。

 その後、こういったノラ猫が路頭に迷わないようにと、里親募集用にサイトを作ろうと思い立ち、『東京ノラ猫&家猫カフェ』というネット上の架空の猫カフェサイトを作るまでに至りました。まだまだコンテンツ不足ではありますが、猫の写真を見ながら癒やされ、そして里親さんと猫とを結ぶサイトに少しずつ成長してくれたらいいなと思って地道にやっております。

 前置きが長くなりましたが、私にとってこのノラ猫との邂逅は、小さな出来事でありながら、大きなカルチャーショックとなりました。 

 本日ご紹介するこの絵本は、実際にあったお話しだそうです。保健所に連れてこられた顔の大きな猫。どこか愛嬌があり、捨て置けない猫。おそらく誰かに飼われていて、人間の身勝手なエゴで捨てられた猫。その顔の大きな“でかお”と女性の物語です。絵本の中でのフィクションではなく、実際にあったお話しと言うことが感動的です。しかし感動的と言うだけの絵本ではなく、人間と猫との関わり方、人間と動物との関わり方などを考えさせられる絵本でもあります。人間と自然の共生が叫ばれる現代ではありますが、身近な存在である猫との関わり方を考えると言うことは、自分の中にあるエゴを見つめる機会にもなります。本書は絵本の体裁をしていますが、大人にこそ読んで欲しい絵本であります。


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『中国の科学文明』 藪内清著 岩波新書 ::: 2012.12.24 Monday

JUGEMテーマ:オススメの本

 かつて東京大学名誉教授である戸川芳朗先生の講義を受けていたとき、先生は講義の中で、よく「中国は早熟の国でありました」という表現を使っていました。中国の古代文明である黄河文明は、世界四大文明の一つでありますし、中国で三国時代が繰り広げられている頃、日本はまだ卑弥呼がいたのですから、その“早熟の国”という表現はぴったりだなと思いました。その後も日本は遣隋使、遣唐使を通じて中国の文明を輸入し、国家の発展の礎としてきた時期がありました。

 本書『中国の科学文明』(藪内清著・岩波新書)は、そんな早熟の国である中国の科学文明を、先史時代から民国初年までを順を追って概観してくものです。様々な分野に於いて早熟なところを見せてきた中国ですが、本書は特に科学文明に焦点を当てているために、テーマとしてとてもよく分かりやすいところがあります。中には、「黄帝内経と傷寒論」という項目もあり、東洋医学・鍼灸を専門とする者にとって、とても参考になる部分があったりするのが嬉しいです。

 “早熟の国”中国も、時代を経るごとにその輝きを失いつつある時期を迎えます。世界の情勢が西洋文明を中心に拡大していく中で、中国の学問は懐古的なものとなってどんどんと差を付けられていくことになります。東洋医学・鍼灸が実践的な経験の積み重ねによって発展し、普遍的な原理の探求にはあまり興味を示さなかったように、特に数学のように理論的な志向が必要とされるところから、少しずつほころびが出てきたようです。このような中国科学文明の衰退の記述は、ある意味今日への警鐘でもありますし、また、だからこそ古代から続く中国文明の早熟さを際立たせるものでもあります。

 本書は1970年発行ではありますが、現在も読み継がれる中国科学文明に関する入門書です。中国の歴史や、中国の科学文明に興味のある方は一度手に取ってみていただけたらと思います。



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『不運のすすめ』 米長邦雄著 ::: 2012.12.17 Monday

 JUGEMテーマ:オススメの本

 昨日(2011年12月18日)家に帰ってテレビを付けたところ、米長邦雄氏の訃報に接しました。米長邦雄氏といえば、その棋風は"泥沼流"と称され、人生観がそのまま将棋にも現れるという方で、その人間味からも、将棋界以外にも人気のあった棋士です。
 本書はそんな米長邦雄氏の著書です。
 世の中に人生読本はいろいろありますが、その手の本のほとんどは、成功者と思しき方がもっともらしく、いかに“成功”するかを説いたものばかり。それはそうだろうと思います。みな成功したいと思い、成功を夢見て人生を歩んでいるのですから。やれ何億稼いだとか、やれどこどこ社の社長に上り詰めたなど、その鼻息はとても荒くて刺激的です。
 しかし本書はその逆。逆も逆。成功どころか“不運”をすすめているのです。
 著者は、将棋という一対一の逃げ場のない勝負の世界で、稀代の勝負師として幾多の戦いを勝ち抜いてきた方です。米長氏の将棋人生は、運もあり、不運もあり、そういった中を駆け抜けながら、50歳を目の前にした頃に名人位を手に入れ(当時の名人位奪取最年長記録)、熟年世代の希望の星となりました。本書は、清濁併せ呑んで生きてきた米長氏だからこそ見出してきた、逆説的な人生の成功術としての“不運のすすめ”です。
「不運」と「幸運」は表裏一体の関係にあると説き、「幸運」も「不運」も実力のうちとも説く。そんな表裏一体の「幸運」「不運」というものに左右されることなく、最善手を常に選びながら、そして「不運」にあってもそれをバネにしながら生き抜く姿。本書は、落ち目のときの過ごし方や、運気の大底から抜け出るための心もち、私利私欲を捨てることなど、人生の局面で大切になる生き方の処方箋がたくさん説かれています。
若い世代にとっても、中年世代にとっても、人生をトータルで見たときの「幸運」「不運」の大局観が身につく1冊です。

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『楽訓』 貝原益軒 ::: 2012.12.10 Monday

 JUGEMテーマ:オススメの本

 江戸時代後半に生きた貝原益軒と言えば、『養生訓』があまりにも有名です。『養生訓』に関する解説書が多数出ていることもあり、貝原益軒といえば『養生訓』、『養生訓』と言えば貝原益軒というくらいに結びつきが強く、貝原益軒の著書はそれしかないと思っている方も少なくないのではないでしょうか。しかし貝原益軒は、そもそも儒学者で、当時の知識人としても著名な方で、いくつかの本を著わしています。

 冒頭に挙げた『養生訓』は、貝原益軒晩年の作品です。当時としては長生きであった貝原益軒が、老境にあって人生を振り返るもの。本書の中で益軒が唱えている人生のヒントは、“楽しむこと”。人生には様々なことが起きますが、一つ一つのことに楽しみを見出していこうというのが本書の主旨です。しかしその“楽しむ”ということは、根拠のない空疎なポジティブシンキングではなく、人生の深さを味わう知性を持った本当の喜びに再発見です。

 本書は現代語訳のみで、本文の掲載がなので正直物足りなさを感じるのですが、それでも十二分に貝原益軒の伝えたいことがしっかりとこちらに届いてきます。地味ではありますが、しっかりと根を張った生き方の視点として、本書の持つ意味は大きいのではないでしょうか。


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